認知症への正しい理解を-2・佐藤雅彦氏からの投稿記事

●分からないだろう
かかりつけの眼科を受診した時のこと。
その医師には、私が認知症と診断されたことを伝えてありました。
ある時、医師から頭部のMRIを撮るようにと指示されたのですが
脳外科に行く理由や、MRIを撮る理由の説明はありませんでした。
説明しても、分からないだろう。
説明しても、仕方ない。
そういった医師の思いを感じました。

●出来ないだろう
知人がボランティア先を紹介してくれ、先方からも依頼があったので
ボランティアを始めました。
でも、休みの日の連絡が来ないなど
私のことをあてにしていない、といった対応がありました。
来ても来なくても構わない、私には出来ないだろうと思われていたのでした。
そのボランティアは辞めましたが、
認知症の診断を受ける前から参加している別のボランティアは
今でも続けています。

●言葉を待たない
私が何か話そうとしている時に、私の言葉を待たずに周りの人が
「こういうことですよね」と口を出すことがあります。
その人はよかれと思って代弁しているのかもしれませんが
認知症の人はうまく思いを言葉にできない、という思い込み、
偏見はないでしょうか。
そういう人もあるかもしれませんが、人によって違うのです。

●一人暮らしは無理です
ある時、日記を書いていたパソコンが故障したのに直し方が分からなくなって、
パニックを起こして病院に駆け込みました。
その時、医師から
「若い男性の一人暮らしでは、訪問ヘルパーの利用はできない。
グループホームに入居したらどうか」と言われました。
こう言われて私は、施設に入るか、一人暮らしを続けるかずいぶん悩みました。
医師は無理だと言うけれど、私は、一人暮らしを続けたかった。
実際に、今私は訪問ヘルパーを利用しながら、自宅マンションで暮らしています。
あの時の医師の言葉は、単なる決めつけだったのだと思います。

●子ども扱い
デイサービスに見学に行ったときのこと。
職員さんが一生懸命にやっているのはよく分かりますが
いい大人に向かって風船バレーをさせるなんて
子どもじゃあるまいし、バカにしていると思いました。
デイサービスでは、ただひたすら、時間をつぶすというような感じで、
来ている人がどのように過ごしたいか、といった配慮はありませんでした。

●自分では何も出来ない存在になる
本や講演会、インターネットのサイトで「認知症」を調べると
必ず「介護」の文字があります。
もちろん、あると嬉しい手助けなら知りたい。
でも、「認知症になると介護が必要な存在になる」
つまり、「自分では何も出来ない存在になる」という
偏見を生み、固めているのではないでしょうか?
このことは、次に紹介する偏見に繋がっていると考えます。

●認知症の人自身のための情報や支援は必要ない?
ほとんどの本には、認知症になって悪いこと、
これからこんなことが出来なくなるとか介護が必要とか
マイナス面のことしか書いていません。
認知症の人自身が生きていくための情報がありません。

また、家族の会、書籍、講演、TV番組など、
家族向けの支援はたくさんありますが、
本人に向けた支援はほとんどありません。

認知症の人に向けた情報や支援に目を向けられていないのは
それが不要だと考えられているからでしょうか?
認知症の人自身が、希望をもって生きていくための
情報と支援が求められています。

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