私は私になっていく

私は私になっていく
 痴呆とダンスを
    クリスティーン・ブライデン著より(P231-232)

4章 自己発見の旅 
 診断から死に至るまで、あなたとともに歩みながら、尊厳を持って痴呆を生き抜くという新しいパラダイムを探していきたい。このサバイバルの旅は、内なる魂にかけられた覆いを取り払う旅であり、手放すことによって内なる安らぎを見いだす旅である。仏教にこんな言葉がある。
「賢者は手放すことができる。手放すことは、無限の喜びを得ることにはかならない」
 ・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・(中略)
 痴呆を旅するサバイバーとして、私たちは自分の持っている内部者の知識をあなたとわかちあうことができる。「生ける屍」に直面する私たちは、自分がなくなっていく怖れから自らを解放するための方法を探している。私たちもかつてはあなたのように「正常である」という感覚を知っていた。私たちはこの私たちの世界と、あなたの世界の両方を知っている。そしてこの新しい痴呆の世界に足を踏み入れた。あたかも二つの文化に精通するように、私たちは、あなたの世界と私たちの世界の間にある溝を踏み越えた。 
 あなたの理解と支援があれば、あなたが私たちを助けられるように、助けてさしあげられる。一緒になって歴史を創っていくことができる。私たちの壊れた声に耳を傾けて、支離滅裂な思考を理解し、バラバラになった過去と現在の記憶を知る方法を見つけよう。痴呆症を持つ人も、その家族も、まわりでサポートする人びとも、みな対等なパートナーとして、私たち内部者の知識をわかちあい、ともに力を出し合って行こうではないか。

2004.11.15初版第1版●発行所(株)クリエイツかもがわ
  (※2004.11.15初版第1版そのまま引用しています)
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