私は誰になっていくの?

私は誰になっていくの?
 アルツハイマー病からみた世界
   クリスティーン・ボーデン著より(P2-3)

日本の読者のみなさまへ

 走り過ぎる新幹線の列車の中から、霞をたなびかせた富士山がすっくと立つ雄々しい姿を目にした、その時の喜びを私は思い出します。
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・・・・・・・(省略)
 私は痴呆症患者ですが、だからといっておびえたり恥ずかしがって隠れていたくはありません。

痴呆症は、
他の病気と同じように一つの病気であることを私は知っていますし、痴呆症患者も、敬意を払われ尊厳を保たれるべき価値のある人なのです。
執筆の時にも根本的治療法はありませんでしたが、抗痴呆症薬のおかげで私はよく機能を保ったまま留まっています。私はできるだけ長くこのままよい状態に留まり、この数年間のうちには何か有効な治療法ができて、それを利用できるようになるかもしれないという希望を持ちつつ、前向きに痴呆症と共に生きていきます。

 
 私は、痴呆症をもつ方たちが希望をもって生きられるように励ましたいのです。
しっかりと生きましょう。毎日を精一杯生きて、あなたが今まだできることを楽しんでください。ゆっくりペースの生活のなかにあるよさを知ってください。私は、患者の傍らにいてくださる方たちにも、私たちがうまくやってゆけるように助けていただき、そして穏やかで前向きの生活を送られるように励ましたいのです。私たちが痴呆症であっても、たとえそのために理解しがたい行動をとったとしても、どうか価値ある人としての敬意をもって私たちに接してください。 
2003.10.31初版●発行所(株)クリエイツかもがわ
  (※2003.12.10第4版そのまま引用しています)
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