MCIの前駆段階のSCIとは?

●SCI(subjective cognitive impairment)とは
主観的には認知障害があるが客観的には認知障害がない状態をいいます。
日用品などの置いた物の場所を思い出すことや昔の知り合いの名前を思い出すことに主観的な障害があるが、MMSEといった精神測定的および認知機能テストでは正常範囲内である。診察場面では、SCIは「患者は気づいているが医師は気づかない」状態である。Reisbergらは、SCIは地域の高齢者によくみられる状態であり、65歳以上高齢者の半数以上が、主観的なもの忘れを経験するとしている。またSCIは抑うつや不安と複雑に関係し、SCIのない健常とMCIの期間、すなわちSCIの期間は約15年であるとしている。

SCIの臨床的評価尺度(GDS)はstage2です。(CDR0)
N=44 7年後の移行率
GDS2→38.6%(17/44)GDS2(SCI)
   →45.5%(20/44)GDS3(MCI)(CDR0.5)※
   →15.9%(7/44) GDS4以上(認知症)

※MCIから認知症への移行率は、1年あたり10〜15%程度といわれています。
※Amnestic MCI(健忘型軽度認知障害)はADに、Non-amnestic MCIはDLBやFTD、VaDに移行すると言われています。

※GDS(The Global Deterioration Scale)はstage1〜7まであります。
 stage3がMCIの状態です。
●stage1:認知低下なし(健常)
記憶の欠落の自覚的な訴えがない。
臨床面接において明白な記憶の欠落がない。
●stage2(SCI):非常に軽度の認知低下(加齢による記憶機能低下)
a.見慣れた物のおき場所を忘れること
b.よく知っている者の名前を忘れること

である。臨床における記憶低下の客観的な証拠はない。
仕事や社会的状況での客観的低下もない。これらの徴候に関しては適切な配慮をする。
※2010.1 Cognition and Dementiaから引用しています
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